無性別そらおの恋愛本。

どうしてうまくいかないの?こうしてみたらいいんじゃない?

自分が無性別だと気づくまで②

無性別そらおの恋愛本。へようこそ!

改めまして自認性別『無性別』のアラサー会社員そらおです。

 

私が無性別に気付くまでのお話を書いています。

最初から読みたい場合は以下URLをクリックすると①に飛べます。

自分が無性別だと気づくまで① - 無性別そらおの恋愛本。

 

中学生になれば誰しもが着用を義務付けられる『制服』。女の子でいたい気持ちじゃない時も勿論着用しなければなりません。サイズ測定に行った日はたまたまタイミング良く女の子モードの日でした。大人っぽく見えるスカートと制服に母も私もルンルンで試着をして帰りました。

 

成長しても相変わらず私の性は不安定で「そらおちゃん」と呼ばれただけで心がムズムズする日もあれば、声が低いことに悩む日もあり、しかしあくまでも今日はそういう気分なんだなと自己解決できるレベルで毎日を過ごしていました。

 

中学校に入るとすぐ、私はテニス部に入部しました。強豪校というわけではありませんでしたが、朝練のある部活でした。朝練があるということは、登校時からジャージを着ていきます。これは男の子モードの時とてもウキウキしました。どうやったら恰好よくジャージが着れるのか、やんちゃな先輩たちの加工を盗んでは裾をボロボロにしてみたり、学校名を外してみたり…いろいろ時代を感じるおしゃれを楽しみました(笑)

勿論日によっては女の子モードの日もあるので、加工していない綺麗なジャージも1着残しておきました。我ながらいい作戦だったと思います。

 

そうして順調に過ごしていた中学生活、いよいよ恋心を知ることになります。

 

初めて恋人と呼べる存在が出来たのは中学2年生、同じクラスの男の子でした。クラスの中でもやんちゃでムードメーカーなA君に告白され(周りがカップルブームだったので気になった子にはすぐ告白する→付き合うという流れがありました)断る理由もなかったので付き合ってみることにしました。

 

中学生同士の付き合いなので登下校の帰り道が主なデートコースでした。お互い部活動の帰りを待って一緒に帰る、自宅の前まで送ってもらいバイバイをする。それだけのデートです。

 

ですがある日、家まであと5分くらいのところでA君から「今日キスしたいんだけど、いい?」と聞かれました。勿論答えは「いいよ」以外ないのですが(断る理由もないし…)いざそういう場面になると、頭の中は無理の言葉で埋め尽くされました。

 

A君には申し訳なかったのですが、直前で自分の口を手のひらで隠し「無理!ごめん!」と言いながら家まで走り帰ったのを覚えています。そして次の日、私達は別れたことになっておりA君は3日後に別の彼女ができました(笑)

 

次回:そらお新しい世界を知る。