無性別そらおの恋愛本。

どうしてうまくいかないの?こうしてみたらいいんじゃない?

自分が無性別だと気づくまで③

無性別そらおの恋愛本。へようこそ!

改めまして自認性別『無性別』のアラサー会社員そらおです。

 

私が無性別に気付くまでのお話を書いています。

最初から読みたい場合は以下URLをクリックすると①に飛べます。

自分が無性別だと気づくまで① - 無性別そらおの恋愛本。

 

中学2年の冬、同じクラスの女の子から遊びの誘いを受けました。元々小学校も一緒でたまに遊ぶ間柄だったのですが、この誘いから私達は急接近することになります。

 

学校帰り、誘ってくれた女の子(Kちゃんにします)の家に行きました。年の離れたお姉ちゃんがいるので、大人向けのマンガ本や化粧道具がたくさんありました。そこでKちゃんに見せられたのが所謂『BL(ボーイズラブ)』を題材にしたマンガ本でした。

 

Kちゃんはお姉ちゃんの影響でハマったらしく、私が読み始めると次々オススメを持ってきてくれました。同じ性別同士が恋愛をする姿、マンガの世界とはいえ私の中で大きく世界が広がった瞬間でした。そこから暫く私はKちゃんにオススメされるままBL本を読み、販売会(?)なるものに同行したり中学卒業までヲタ活友達として仲良く過ごしました。

 

そんな中、ある日Kちゃんから「こういうの興味ない?」と勧められたのが「女の子限定のチャット」でした。今思えばビアン向けサイトだったのかな?と思いますが、当時の私は全国に友達が出来るなら面白そうという軽い気持ちで参加することにしました。

 

当時携帯は持ってなかったのでアクセスはパソコンから、寝る前に少し参加するくらいだったのですが、そこで私は初めてビアンの世界を知ることになります。

 

チャットを始めて数週間が経った頃、私は24歳の関東に住むBさんと仲良くなりました。Bさんはビアンで1人暮らしをしている社会人でした。ビアンの知識はほぼBさんに教えてもらったといっても過言ではありません。毎日チャットを通して他愛もない話をするうちにBさんから「電話してみない?」と誘われました。…が、当時の私は携帯を持っていません。親に借りるという選択肢もありましたが、ネットで知り合った人と電話がしたいなんて怪しすぎて言うことはできませんでした。

 

Bさんと電話がしたい…!恋心というよりはビアンの世界に対する好奇心でした。中学生の私が必死に悩んで悩んで思いついた策は「公衆電話」(当時はどこにでもありましたね)

 

冬休み、塾の冬期講習にはお昼休みがあります。Bさんの会社の昼休みと被る時間があったので携帯の番号を聞きました。仲良しの友達2人と公衆電話に向かい電話をかけました。人生で1番ドキドキした瞬間だと思います。

 

「…もしもし?」

 

Bさんは落ち着いた優しい声で、緊張で喉が張り付きそうでした。

 

※いまとなっては笑い話ですが、公衆電話から携帯電話にかけるのってとてつもなくカードの消費が早いんです。1枚のカードで10分話せるかな?くらいでした。

 

会話の内容は覚えていませんが、それから3日間ほど昼休みはBさんへ電話をかける時間となり私は母親からもらったテレホンカードの山を全て使い切るのでした(笑)

 

テレホンカードがなくなる=通話する術がない

 

当たり前ですがそこで私とBさんの交流は終わりました。

 

「男の子だけを好きにならなくてもいいんだ」「女の子でも女の子を好きになってもいいんだ」「女の子同士で付き合ってる人もいるんだ」同性愛の世界を知り自分が同性愛者かどうかもわからないのに、なぜか私は心底ほっとしたのでした。振り返れば男の子にドキドキするように女の子にもドキドキしてたな…と思うのですが、自認するにはまだ材料が足りませんでした。

 

それから中学卒業まで、男の子に告白されても付き合う気にはなれず女の子のことを好きになることもなく(ドキドキすることはありましたが)高校生になりました。

 

次回:そらおと初めての彼女。